「ウイルスバスター2011 クラウド」レポート

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8月31日に、ウイルスバスターの最新版となる「ウイルスバスター2011 クラウド」がリリースされました。
しかし、ちまたでは評判があまりよろしくありません。そこで、今回、仮想環境を構築してそこにインストールしてみました。そのレポートを書きたいと思います。

●スペック

○ホストOS
・OS:Windows 7 32 bit
・CPU:Intel Core 2 Duo E7500
・メモリ:4GB

○ゲストOS(インストールに使用したもの)
・OS:Windows XP SP3 32bit
・CPU:Intel Core 2 Duo E7500(1コア割り当て)
・メモリ:736MB

●インストール

インストールは、5分程度かかりました。これはスペックによりところも大きいですし、今回は仮想環境でしたので、特に遅いとも速いとも触れません。

まず、ダウンローダがインストールファイルをダウンロードします。

次に、その解凍が始まります。

次に、インストールが開始されます。この作業が5分程度かかります。

インストールが終わったら、メールアドレスの入力を求められます。
これが、「会員登録情報」と紐付くようです。

●起動と設定

インストールが完了すると、再起動の必要なく、メイン画面が起動します。
最近のセキュリティソフトは再起動しなくても良いものが増えてきましたね。

セキュリティレポートでは、脅威の検出数などを確認できるようです。

システムチューナー画面です。
いわゆる「パソコンのお掃除」ができるようですが、不具合が報告されています。

有害サイト規制を設定してみました。
これは、有害サイトのアクセス制限の他に、PC使用時間の制限もできるようです。

以下は、「ツール」画面です。
さまざまな便利ツールが集約されています。

以下は各種の設定画面です。

●ウイルスのスキャンと検知

以下は、スキャン画面です。

リアルタイム検知でウイルスを検出したときの画面

●ファイアウォールチューナー

ウイルスバスター2011には、事実上ファイアウォールが搭載されていません。その代わり、「Windows ファイアウォールを強化する」ための「ファイアウォールチューナー」という機能が搭載されています。
これはあくまで「Windows ファイアウォールを強化する」ためなので、Windows ファイアウォールと併用する必要があります。しかし、ファイアウォールチューナーがセキュリティセンターに登録されるために、両方をオンにするとセキュリティセンターが「ファイアウォールが2つ以上有効になっています。」と警告を出してしまいます。

Windows ファイアウォールとファイアウォールチューナーが有効の場合

両方とも無効の場合。
(なぜかセキュリティセンターに「Trend Micro Firewall Booster」の文字が・・・)
ファイアウォールチューナーだけを有効にした場合も以下と同じ表記でした。

このほか、ファイアウォールチューナーを無効化してWindows ファイアウォールを有効にした場合も、上記と同じ表記になります。
この「Trend Micro Firewall Booster」がなんなのかと言うことについて、各所で議論されていますが、答えは出ていません。

以下はファイアウォールチューナーの最初の設定時に出る画面です。

●URLフィルタ

以下は有害サイト規制によってサイトがブロックされたときの画面です。

●総評

定義ファイルのほとんどをインターネット上に置くという仕様のため、オフライン状態での性能にいささか疑問が生じます。
また、ファイアウォールチューナーの詳細も明らかにされていないと言うことで、今回積極的な利用は抑えた方がいいかもしれません。
3年契約や、今年契約したばかりという方は、なるべくウイルスバスター2010をぎりぎりまでご利用いただき、2012年版の様子をうかがった方がいいかもしれません。