わかりやすい文章と言葉で人に伝える

読み物

リモートワークになって、口頭ではなく文章で人に何かを伝える機会が増えたと思います。

そのときに、主語や修飾語がなかったり、結果として何をしてほしいのかを書いていなかったりして、伝わりづらい文章を書いてしまう時があります。

書いている側は、書こうとしていることを自分で理解した上で書いているため、その文章からいろいろなことを省略したり、頭に思い浮かんだ言葉をそのまま書いてしまったりしがちです。

そうすると、相手に伝わりづらい文章となってしまい、「〜という意味ですか?」などといった無用な確認が増えてしまいます。

そこで、日常生活や業務で実際に私がやってしまっていた(いる)ことや、日々のやり取りで感じたことなどから、問題点と改善点を以下にまとめてみました。

人に伝わる文章を書く

×主語、助詞、修飾語などがなく、わかりづらい

  • ボタン色赤に変えておいてください。
    • 改善案)〜画面の〜ボタンの背景色を赤色に変えておいてください。
  • 証明書更新しといてください。
    • 改善案)〜証明書の期限が切れるので1年更新しておいてください。

どこの何をどうして欲しいのかをしっかりと書く。

×語順がめちゃくちゃで主語や修飾語がどこにかかっているかわからない

  • A画面が、B画面のCリンクから遷移したときに真っ白になります。
    • 改善案)B画面のCリンクからA画面に遷移したときにA画面が真っ白になります。
  • 昨日、〜さんに俺明日休みって伝えたけど大丈夫そうだった?
    • 改善案)明日は俺が休みって〜さんに昨日伝えたけど大丈夫そうだった?

長い修飾語から先に書いていく。変に読点を打たないと意味が通じないような場合は語順が間違っている可能性が高い。

×1文が長い

  • A画面の初期表示時の処理ってAPI呼び出してると思うんですけど、B画面からも呼び出されていて、同時に画面を開くとデータに不整合が出るんですけど、排他制御を入れた方がいいですかね?
    • 改善案)
      A画面の初期表示時にAPIが呼ばれていますよね?
      そのAPIがB画面からも呼ばれているようです。
      そのため、A画面とB画面を同時に開くとデータに不整合が出てしまいます。
      APIに排他制御を入れた方がいいですかね?

読点で繋げていくのではなく、数十文字程度で1文を切る。接続詞をうまく使う。

×結論が後ろの方に書いてある

  • A画面の初期表示時にAPIが呼ばれていますよね?そのAPIがB画面からも呼ばれているようです。
    そのため、A画面とB画面を同時に開くとデータに不整合が出てしまいます。なので、排他制御を入れるように対応を行います。
    • 改善案)APIに排他制御を入れる対応を行います。
      A画面から呼ばれるAPIがB画面からも呼ばれており、両画面から同時にAPIが呼ばれるとデータに不整合が発生してしまうため、その改善となります。

内容にもよるかもしれないが、結論を先に書くようにする。

×何をして欲しいのかわからない

  • 〜画面の〜ボタンを押したらエラーが出るのですが・・・。
    • 改善案)〜画面の〜ボタンを押したらエラーが出るのですが原因はわかりますか?
  • 〜時から〜時まで業者が来ます。
    • 改善案)〜時から〜時まで業者が来るため、〜をしないでください。

相手に察してもらおうとせず、何をして欲しいのか、なにがどうなるのかをしっかりと書く。

×単語で話している

  • 〜画面!ボタン!
    • 改善案)〜画面にある〜ボタンです。
  • 明日!お昼!
    • 改善案)明日のお昼12時ころです。

単語でやりとりすると「〜画面ですか?」「〜画面ですよね?そこのボタンですか?」などの無駄なやりとりが発生する。きちんと文章にしてやりとりする。

正しい言葉を使う

×微妙に違う言葉

  • 描画 ⇄ 描写
    • 画面の描画
    • 田園風景の描写
  • 〜証 ⇄ 〜書
    • 運転免許証
    • 健康保険証
    • 住民税決定通知書
    • 合格証書
  • 振込、振替、引き落とし、入金の使い分け
  • しずらい
    • 正)しづらい
  • 気まづい
    • 正)気まずい
  • やむおえない、「止むを、得ない」、やむえない
    • 正)止むを得ない
  • できかねない(「できない」の意で)
    • 正)できかねる
  • (その他諸々…)

×変な造語

  • 追加機能(ものによるがあくまで例)
    • (Chromeなら)拡張機能
    • アドオン
  • (パッと出ないですがその他諸々…)

わかりやすい文章と正しい言葉を使って、テキストコミュニケーションが円滑に取れるように心がけたいですね。